2021.09.22

山村教授が第41回(2021年度)精密工学会技術賞を受賞されました!

 山村和也教授が『プラズマを援用した大面積単結晶ダイヤモンド基板の高能率ダメージフリー研磨技術の開発』により、第41回(2021年度)の精密工学会技術賞(JSPE Technology Award)を受賞されました。おめでとうございます!

https://www.jspe.or.jp/wp/wp-content/uploads/about_us/news/news210922_1.pdf

 今回の賞は、(株)ティ・ディ・シー(ダイヤモンド基板研磨の事業化)、大阪大学(プラズマ援用研磨技術の開発)、産業技術総合研究所(大面積モザイク単結晶ダイヤモンド基板の開発)の3グループが共同開発した成果が技術賞の受賞にふさわしいものと評価され、(株)ティ・ディ・シーの赤羽優子氏、佐藤幸男氏、菅原宏輝氏、産業技術総合研究所の山田英明氏と共同受賞しました。
 これまでダイヤモンドの研磨は、ダイヤモンド砥粒が埋め込まれた回転定盤にダイヤモンド基板を高研磨圧力で押し付けるスカイフ研磨と呼ばれる手法で行われてきました。このような機械的な作用が主である手法の場合、基板表面にはダメージが入るとともに基板が割れてしまうという問題点がありました。
 我々の研究グループでは、ダイヤモンドよりも軟質な石英ガラス製の回転定盤にアルゴン+酸素プラズマを照射してダイヤモンド基板を押し当てて研磨することで、低研磨圧力でも高能率に良好な表面粗さが得られることを見出し、20 mm角という大面積モザイク単結晶ダイヤモンド基板を10μm/h以上のレートで研磨することに成功しました。
 現在、(株)ティ・ディ・シーではダイヤモンド基板の受託加工を受け付けていますので、ご興味がございましたらぜひお問い合わせください。