2026.07.24
当研究室の陶通君(D3)を第一著者とする論文が、Nanomanufacturing and Metrology誌に掲載されました。
本研究では、次世代縦型GaNパワーデバイス用基板として期待される OVPE-GaN を対象に、不均一なドーピング濃度分布に起因する表面加工の課題に取り組みました。OVPE-GaNは高濃度ドーピングと低転位密度を実現できる一方で、結晶成長時に面内で六角花弁状のドーピング濃度分布が形成されます。このため、従来のCMPでは局所的な材料除去速度がドーピング濃度に依存し、加工後に花弁状の突起構造が残存することが問題となっていました。
本研究では、この問題を解決するために、O₂プラズマによる自己停止的な表面改質と、軟質SiO₂砥粒による改質層の選択的除去を組み合わせたプラズマ援用研磨(PAP)を提案しました。Oラジカルを用いることで、ドーピング濃度差に起因する初期反応速度差を抑制し、さらに改質層の成長が自己停止的に進行することで、ドーピング濃度分布に依存しない均一なGa₂O₃改質層を形成できることを示しました。さらに、低圧条件下で軟質SiO₂砥粒を用いて改質層のみを選択的に除去することで、下地のOVPE-GaN基板にダメージを与えることなく表面を平滑化できることを実証しました。CMP後の花弁状表面では、PAP処理により平均表面粗さ Sa が0.75 nmから0.35 nm まで低減し、ラッピング後の損傷表面に対しても、60サイクルのPAPにより Sa が0.91 nmから0.29 nm まで低減し、スクラッチのない平滑表面が得られました。
本成果は、ドーピング濃度分布を有するOVPE-GaN基板に対して、材料内部の不均一性に影響されない高品位・低損傷な超精密表面仕上げを実現するものであり、低オン抵抗・高信頼性の縦型GaNパワーデバイスの実用化に向けた重要な加工技術指針を与えるものです。
本研究では、この問題を解決するために、O₂プラズマによる自己停止的な表面改質と、軟質SiO₂砥粒による改質層の選択的除去を組み合わせたプラズマ援用研磨(PAP)を提案しました。Oラジカルを用いることで、ドーピング濃度差に起因する初期反応速度差を抑制し、さらに改質層の成長が自己停止的に進行することで、ドーピング濃度分布に依存しない均一なGa₂O₃改質層を形成できることを示しました。さらに、低圧条件下で軟質SiO₂砥粒を用いて改質層のみを選択的に除去することで、下地のOVPE-GaN基板にダメージを与えることなく表面を平滑化できることを実証しました。CMP後の花弁状表面では、PAP処理により平均表面粗さ Sa が0.75 nmから0.35 nm まで低減し、ラッピング後の損傷表面に対しても、60サイクルのPAPにより Sa が0.91 nmから0.29 nm まで低減し、スクラッチのない平滑表面が得られました。
本成果は、ドーピング濃度分布を有するOVPE-GaN基板に対して、材料内部の不均一性に影響されない高品位・低損傷な超精密表面仕上げを実現するものであり、低オン抵抗・高信頼性の縦型GaNパワーデバイスの実用化に向けた重要な加工技術指針を与えるものです。