2026.09.29
当研究室の魏新洋君(D3)を第一著者とする論文が、Applied Surface Science誌に掲載されました。
本研究では、大気圧プラズマCVM(AP-PCVM)において、小径プラズマジェット加工時に生じる高空間周波数粗さ(HSFR)の悪化メカニズムを、CF₄/O₂プロセスガス組成による表面化学反応の変化という観点から明らかにしました。
O₂割合が低い条件では、CF₄由来の炭素系反応種によって表面に薄いC関連堆積層が形成され、この層がF系反応種の表面への到達を緩和することで、元の表面形状を維持した化学エッチングが進行します。一方、O₂割合を増加させるとこの堆積層が抑制され、F/O反応種が表面に直接作用することで、結晶方位依存のエッチピットが形成され、表面粗さが悪化することを示しました。材料除去量を揃えた比較実験では、O₂割合が0.30以下では加工前とほぼ同等の表面粗さを維持できる一方、0.35以上ではエッチピット形成と粗さ悪化が顕著となることを確認しました。
本成果は、プラズマ加工における表面粗さが材料除去速度だけでなく、ガス組成によって制御される表面反応モードに強く依存することを示すものであり、形状精度と表面平滑性を両立する次世代プラズマ超精密加工の重要な設計指針を与えるものです。